第281章

前田南の冷淡な態度には、とっくに慣れっこだ。こうして彼女を連れ出せたことだけで、今の望月琛の胸は喜びで満たされていた。

だから彼は、彼女の氷のような表情をあえて無視し、その顔に微かな笑みを浮かべてみせた。

「よし。まだ午前中だからな、まずはククと一緒に遊園地へ行こう。昼飯を食べたら、後はククの好きなようにしていいぞ。で、夜になったらみんなで花火を見るってのはどうだ?」

前田南が口を開くより先に、ククが一番に反応し、「やったー!」と歓声を上げて飛び跳ねた。

「うんうん! クク、望月おじちゃんの計画だいすき!」

さすがは父親と言うべきか。ククの好みを熟知し、今日という一日を完璧にコーデ...

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